NA-TH-3に続く本田毅モデルとして製作されたギター。ボディーに彫刻されたマークにちなんでANKH(アンク)と呼ばれている。
これまでのP-PROJECTブランドではなく、フェルナンデス・ブランドのARSシリーズのボディーシェイプで製作されている。木目の美しいメイプルトップにマホガニーバック、Sperzel ロックペグ、ローラーサドルのGOTOH 510-ATトレモロユニット、SCHECTER モンスタートーンPU、そして本田毅のプレイには欠かせないサスティナー、ダイレクトミュートスイッチ等、基本的なスペックはTH-3の仕様を踏襲している。唯一ナットはこれまでのポリアセタールから、シェクター以来久々となるブラスナットに変更されている。
ボディーにレーザーによって彫刻されたANKHのマークは生命を意味するエジプトの古代文字(ヒエログリフ)で、本田毅ファンにはおなじみのマークだ。 指板にもANKHのポジションマーク・インレイが入れられ、細部まで凝ったデザインとなっている。
当初、マットフィニッシュ(艶消し仕上げ)のシースルーレッドがノーマルチューニング用と「HELLO!SECRET WORKS」等の半音下げ用の2本製作され、GITANEの横浜BAYHALLでのライブでデビューした。その後バックアップ用としてシースルーレッドがもう1本追加されている。当時このギターの市販バージョンであるAR-240THのカタログの写真に使用されていたのはこの3号機である。
GITANE初期ではサウンドやヴィジュアルなど、全てに於いてこれまでのイメージを覆すかのようなアプローチが行われたが、この赤いANKHの存在も新たな本田毅の姿を提示するのに一役買ったといえる。
2000年9月のGITANEの赤坂BLITZでのイベントライブでは、マットフィニッシュのシースルーブラックが初披露された。このギターのANKHマークはホワイトになっているが、蓄光処理によりステージの暗転時などでグリーンの光を放つ。
複数製作されたANKシリーズの中でもこのシースルーブラックが最も使用頻度が高く、GITANE、氷室京介ツアー、fringe tritoneの初期のライブでメインギターとして使用された。NA-TH-4が製作されてからは主にAi+BANDで使用された。
2000年に行われた氷室京介のツアー「BEAT HAZE ODYSSEY」ではマット仕上げのサンバーストカラーが初披露された。このギターは唯一、クローム・パーツがチョイスされており、本田毅の使用ギターとしてはボディーカラー、パーツカラー共に非常に珍しいルックスである。後に製作当初のローズ指板からメイプル指板に変更され、GITANEの2002年7月のFAB 2Daysで使用されている。
GITANEの「MONOLOGUE」のPV撮影では激しく降り注ぐ雨の中での演奏するシーンがあり、その過酷な撮影にはレッドの3号機が使用された。多量の水を浴びた事により木部にダメージを受けた3号機は補修を兼ねて艶ありのダークブルーにリフィニッシュされ、GITANEの「FLOWER IN THE DARK TOUR」で復活を遂げている。ちなみにこのダークブルーはANKHシリーズの中で唯一のグロス・フィニッシュ(艶あり)の仕上げである。
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